苦しさで結果を出すやり方は、長くは持ちません

結果は出しました。それなのに、終わったあとに残っているのが疲れだけ、ということがあります。
あるいは、何年も走ってきて、ある日ぱたりと動けなくなります。
頑張りすぎて疲れた、と検索する側にまわります。
このとき、頑張る力が足りなかったわけではありません。
走り方そのものが、長くは走れない形になっていただけです。
私は90日間の音声コーチングをやっています。
その中に、やめたほうがいい習慣を扱う回があります。今回はその話です。
久田 晃苦しさで走ると、実際に結果は出ます
先にはっきり書いておきます。焦りや不安や自己否定を燃料にして動くと、結果は出ます。
気休めで言っているのではありません。短期で見れば、とんでもない量が出ることさえあります。
見返してやる、という気持ちで動いた人が、半年で何かを取ってしまうことがあります。
嫉妬でも同じです。悔しさは、そのまま推進力になります。
だから私は、この走り方を頭ごなしに否定しません。
実際に効いているものを、効かないことにしても話が噛み合わないだけです。
問題は、効くか効かないかではないところにあります。
燃料のほうが、苦しさでできています
見るべきなのは、何を燃やして走っているかのほうです。
焦りで動いている人は、焦りが切れた瞬間に止まります。
見返すために動いていた人は、見返し終わった瞬間に行き先を失います。
燃料が苦しさなので、苦しさがなくなると走れません。
裏を返すと、走り続けるためには、苦しさを切らさずにいる必要があります。
鞭で叩かれながら走っているのと、同じ形です。速さは出ます。
ただ、鞭を手放せません。手放したら止まるからです。
1結果が出たのに満たされない、の正体
ここで、よく聞く感覚が出てきます。
ほしかったものを手に入れたのに、何も嬉しくないという感覚です。
不思議に見えますが、順番どおりです。
その結果は、足りない自分を埋めるために取りに行ったものだからです。
埋めるために取りに行くと、手に入った瞬間に、次の足りない場所が見えます。
埋める作業に終わりはありません。
喜べないのは、感謝が足りないからでも、贅沢だからでもありません。
最初から、喜ぶために取りに行っていないだけです。
3つがそろうと、スイッチが入りっぱなしになります
では、その苦しさはどこから来ているのか。私は3つだと思っています。
比較。欠点探し。
未来への不安。この3つです。
- 比較 … 人と並べたときに、初めて足りないと感じる
- 欠点探し … 自分にも他人にも、できていないところが先に目に入る
- 未来への不安 … まだ起きていないことを、起きた前提で計算する
1つずつなら、どれもよくある話です。それぞれ別の記事で書いてきました。
今回書きたいのは、中身ではなく組み合わせのほうです。
3つがそろうと、足りないという感覚のスイッチが、入りっぱなしになります。
比較が「今の自分は下だ」と決めます。欠点探しが「原因は自分の中にある」と決めます。
未来への不安が「このままだと終わる」と決めます。
3つで、現在と自分と未来が全部埋まります。
逃げ場がなくなるので、スイッチが切れなくなります。
この状態でいる人は、焦っていて、追われている感じがあって、常に何かに急かされています。
ここが、苦しさが燃料になる場所です。
久田 晃無人島に100円だけ持っていっても、足りないとは思いません
音声で使っているたとえがあります。
財布に100円しかない。これは事実です。
この事実に「しかない」という感覚がくっつくのは、隣に比べる相手がいるからです。
もし1年間、無人島で暮らすことになったとします。財布には100円入っています。
そこで「100円しかない」と落ち込む人は、たぶんいません。
金額は同じです。変わったのは、隣に人がいるかどうかだけです。
足りないという感覚は、持っている量から出てきていません。並べた瞬間に生まれています。
だから、いくら持っても消えません。
整った側から出した結果のほうが、あとで大きくなります
苦しさを燃料にするのをやめたら、動けなくなるように思えるかもしれません。
私は逆だと思っています。
状態が整っている側から出した結果のほうが、最終的には大きくなります。理由が2つあります。
1止まる理由がありません
苦しさで走る人は、苦しさが切れると止まります。
整った側で走る人には、切れる燃料がありません。だから続きます。
90日で変わっていった人たちを見ていて、いちばんはっきり違ったのがここでした。
量が増えたのではなく、止まる回数が減っています。
1年で見ると、走る速さより、止まらなかった日数のほうが効きます。
2出した結果が、自分に残ります
埋めるために取った結果は、手元に残りません。次の穴に吸い込まれて終わります。
整った側から出した結果は、そのまま自信になります。同じ合格でも、残るものが違います。
ここが自己肯定感と自己効力感のつながる場所です。
今のままでいいと思える土台があって、その上に「自分ならいける」が乗ります。
土台のないところに結果だけ積むと、積んだそばから抜けていきます。
スイッチは、気づいた時点で切れ始めます
やることは、拍子抜けするほど地味です。
人と比べてしまったときに、今比べたな、と自分で気づく。
欠点が目に入ったときに、いいところを1つだけ探す。
未来の不安が出てきたときに、それはまだ起きていない、と自分に突っ込む。
この3つだけです。やめようと力むところまではしなくていいと思っています。
気づいた時点で、スイッチは切れ始めます。
自動で入りっぱなしになっているものを、手動に戻す作業です。消すのではなく、気づくほうです。
そして毎日やっていると、ある日から入らなくなります。
習慣というのは、そういう順番で入れ替わります。
燃え尽きたと感じている人へ
燃え尽きた、という言い方をする人は多いです。
ただ、燃え尽きたのは本人ではなく、燃料のほうです。
そもそも、苦しさを燃料にして何年も走れる人は、相当な力を持っています。
弱いから倒れたのではありません。強い力が、自分を削る向きに使われていただけです。
向きが変われば、同じ力がそのまま推進力になります。
自己否定が強い人ほど90日で大きく変わるのは、この力をもともと持っているからだと思っています。
久田 晃まとめ
今回は、何を燃料にして動いているかについて書きました。
焦りや不安や自己否定で走ると、短期では結果が出ます。ここは本当です。
ただ、燃料が苦しさなので、苦しさが切れたところで止まります。
その苦しさを作っているのが、比較と欠点探しと未来への不安の3つです。
3つがそろうと、足りないという感覚が入りっぱなしになります。
入りっぱなしを手動に戻すのは、気づくところからです。比べたことに気づく。
いいところを1つ探す。まだ起きていないと突っ込む。
そのうえで出した結果は、次の穴に消えずに、自分のほうへ残ります。速さは落ちません。
止まる回数のほうが減ります。
苦しさで出した結果は、手元に残りません。
燃料のほうを、入れ替える
最大120分。今の状態と、90日後にどうなっていたいかを一緒に整理します。
無理な営業はしません。顔出しも不要です。