人の反応で落ち込むのは、期待していたからです

連絡が返ってこない。返事がそっけない。
少し不機嫌そうな顔をされる。
それだけで、その日一日の調子が変わります。
相手の反応で、こちらの自己肯定感が上下する状態です。
人の目が気になる。他人の評価が頭から離れない。
人に振り回されて疲れる。言い方は違っても、中で起きていることは同じです。
私は90日間の音声コーチングをやっています。
受ける前と受けた後に、同じ人へ同じ質問をして録音を残しています。7人分あります。
この記事では、その発言と、私が音声で話している内容だけを使います。
久田 晃削っているのは、相手の反応ではありません
まず、原因の置き場所を変えます。
連絡が来ない。既読がついたまま返事がない。
温度差がある。断られる。
こういうことで心が上下するのは、普通に考えれば当然です。
ただ、自己肯定感が削られる本当の原因は、相手の反応そのものではありません。
期待の落差のほうです。
こちらが先に、勝手に期待を置いています。
自分はこう接しているのだから、相手も同じように返してくれるはずだ。
こちらが気をつかっているのだから、相手も気をつかってくれるはずだ。
その期待が大きいほど、現実とのギャップも大きくなります。
そしてギャップの分だけ、こちらが落ちます。
だから「うわ、だめだ」となります。
こんなに接しているのに、なんでそれに応えてくれないんだ、と。
期待をやめると、相手の反応が効かなくなります
期待という幻想を一つ手放すだけで、見え方が変わります。
相手の反応がどうであれ、自分はこう接しただけ。そう思えるようになります。
相手が変わらなくても、こちらの揺れ幅のほうが小さくなるということです。
これが根づくと、どんな反応が返ってきても、自分は自分だと思えるようになります。
今のままで十分だ、と。
ここだけ聞くと、何も反省しない楽観的な人に見えるかもしれません。そうではありません。
落ちなくなった先で、ではどうすればいいかという改善を考えられます。順番の話です。
落ちている間は、改善まで届きません。
逆の立場に立つと、よく見えます
分かりやすいのは、自分が期待される側になったときです。
誰かがこちらに期待していて、その通りに動かなかった。すると相手が不機嫌になる。
あいつ、いらいらしてるな。そう感じたことがあると思います。
そのとき、こちらはこう思います。それはあなたが勝手に期待しているだけでしょう、と。
その「勝手に期待しているだけでしょう」を、普段は自分がやっています。
向きが逆になるだけで、構造は同じです。
人の反応で落ち込む日は、こちらが期待する側に回っている日です。
久田 晃最初にやるのは、気づくところまでです
期待をやめる、といきなり言われても難しいと思います。長く続けてきた癖だからです。
1「今、期待したな」で止まります
私が音声で話しているのは、まず認知するところまでです。
相手の反応で心が動いたとき、あ、自分は今この人に期待していたな、と気づく。ここまでです。
気づいたところで、その瞬間の落ち込みが消えるわけではありません。
ただ、繰り返すほど脳の処理が速くなります。最後は、落ちる前に気づくようになります。
麒麟さんが、90日後にこう話していました。
「今こういうふうに感じていて、自分の反応が出ているんだな、と自己分析できるようになった。変にバッドに入ったりしないようになりました」
麒麟さん・受講後
感じなくなった、ではありません。感じている自分が見えるようになった、です。
ここが変わると、同じ出来事でも沈む深さが変わります。
2気づけない日があっても構いません
もちろん、気づけない日もあります。それで問題ありません。
問題になるのは、気づけなかった自分をまた責めることのほうです。
そこで自己否定が一段増えます。落ち込んだ日に、落ち込んだこと自体を裁く。
これが一番しんどい形です。
自分にかけている言葉が、そのまま人に出ます
ここからが、もう一段先の話です。
自己肯定感が低いとき、人は自分にこう言います。もっと頑張れ。
なんで俺はできないんだ。今のままじゃ終わりだ。
私は音声で、心の中に理想の上司を置く、という話をしています。
同じ場面で、理想の上司ならどう言うかを考えます。
- 「なんで俺はできないんだ」 → 「どこが難しい?」
- 「早くやれ」 → 「一緒に進めていこう」
- 「お前には無理だ」 → 「まずはやってみよう」
やることは、ほとんど同じです。違うのは言葉だけです。
それでも受け取る印象はまるで違います。自分を大事にする側の、声のかけ方だからです。
そして、この練習には続きがあります。
自分にその言葉をかけている人は、人にも同じ言葉をかけます。
普段自分に言っていることが、そのまま口から出るからです。
麒麟さんは、仕事での変化をこう話していました。
「できないのが最初は当たり前だよ、というスタンスで指導に入れるようになった。相手の気持ちを考えながら動ける」
麒麟さん・受講後
キャリアが上がるほど、できて当たり前という前提で人を見る人が増えます。
麒麟さんは逆に行きました。自分への当たり方が変わったからです。
期待をやめると、感謝が増えます
他人に期待しない、と書くと冷たい話に聞こえると思います。実際は逆でした。
私が音声で使っているたとえ話です。
ある人から1,000円もらえると思っていたとします。実際にはもらえなかった。
すると、なんで1,000円くれなかったんだ、となります。
今度は、1円ももらえると思っていない状態で、その人から100円もらったとします。
100円もくれるんですか、となります。
受け取った額は、後のほうが少ないです。それでも感謝が出ます。
期待していなかったからです。期待をやめると、感謝の基準値が下がります。
基準値が下がると、日常のほとんどが感謝の対象になります。
職場も、人も、出来事も、何一つ変わらないままでです。
佐々木さんは、90日後にこう話していました。
「人との関わり方のマインドだったり、その人に合わせた接し方みたいなところが、ずっと変わってきている感覚がある」
佐々木さん・受講後
そのあと、相手の反応のほうが動きました。
「俺はお前の味方やから、と言ってくるようになった。一緒に帰ろうと誘ってくれるようになった」
佐々木さん・受講後
期待するのをやめた人が、結果として一番いい反応を受け取っています。
期待して取りに行っていた頃には、来なかったものです。
まとめ
今回は、人の反応で落ち込む理由について書きました。
落ち込みの正体は、相手の態度ではありません。こちらが先に置いた期待と、現実との差です。
その差の分だけ落ちています。
だから最初にやることは、相手を変えることでも、鈍感になることでもありません。
今、期待したな、と気づくところまでです。
そして期待を手放した人は、冷たくなっていませんでした。
感謝の基準値が下がって、人への接し方が変わって、返ってくる反応まで変わっています。
久田 晃相手は何もしていません。落ちた分は、期待した分です。
期待を手放すほど、感謝が増える
最大120分。今の状態と、90日後にどうなっていたいかを一緒に整理します。
無理な営業はしません。顔出しも不要です。