目標は現在形で書くと、動き出します

目標を書いたのに、何も起きないことがあります。
書いた翌日には、もう思い出せない。読み返しても、特に何も感じない。
これは意志の問題ではなく、書き方の問題です。
私は90日間の音声コーチングをやっています。その中に目標設定の回があります。
この記事では、そこで実際に話している内容と、受講した人の発言だけを使います。
久田 晃「なりたい」と書くと、なっていない自分が正しくなります
目標の書き方で、私が一番大事だと思っているところから書きます。
願望として書かないことです。すでにそうなっている、という形で書きます。
「私は経営者になりたい」ではありません。「私は経営者である」です。
未来形ではなく、現在形で書きます。
1「なりたい」は、まだなっていないという宣言です
「なりたい」と書いた瞬間、その文が伝えている中身は「私は今そうではない」になります。
願望を書いたつもりでも、はっきり書かれているのは現在地のほうです。
なりたいと書いている限り、脳はまだなっていない状態を正しいものとして扱い続けます。
毎日読み返すたびに、なっていない自分が上書きされます。
書けば書くほど遠ざかる形になっています。
脳は、現実と想像を区別していません
言葉の形で、なぜそこまで変わるのか。理由は一つです。
「私は経営者である」と書けば、脳にとってはそれが正しい状態です。
正しい状態と今の自分がずれていれば、脳はそのずれを埋めにいきます。
行動は、そこから出てきます。
逆に「なりたい」で止めておくと、ずれが生まれません。
埋めるものがないので、動く理由も出てきません。
気合いを入れて書き直しても変わらないのは、そのためです。
変えるのは気持ちの強さではなく、語尾のほうです。
風景が浮かぶ言葉まで、細かくします
現在形と同じくらい効くものが、もう一つあります。具体性です。
私は音声で、犬の話をしています。
「犬を思い浮かべてください」と言われて浮かぶ犬は、人によって全部違います。
柴犬の人もいれば、大型犬の人もいます。
では「黒い、毛の短いチワワで、メスで、1歳」と言われたらどうか。
多少の違いはあっても、ほぼ同じ犬が浮かびます。
目標を聞いた瞬間に、風景が浮かぶかどうか。ここが分かれ目です。
1浮かぶものが違えば、やることも変わります
ここが曖昧だと、思い浮かべているものが人によって変わります。
思い浮かべているものが違えば、やることも変わります。
その状態で進めると、望んでいたものと違う結果が出ます。うまくいかなかったのではありません。
最初から、別のものを目指していただけです。
2一言足すだけで、今日見る場所が変わります
俊平さんは、受講後に自分の目標をこう言っていました。
「人の感情を動かすものづくりができるエンジニア。それを目指して、日々やってます」
俊平さん・受講後
エンジニアになる、で止めていません。何を作る人なのか、そこに一言入っています。
この一言があるだけで、今日どの求人を開くかが変わります。
俊平さんは受講前、転職活動そのものを躊躇していた人です。
90日後には、業種の違う4社の面接を受けていました。
久田 晃数字がないと、達成したかどうかを自分で判定できません
言葉が決まったら、次は数字です。
音声ではテストの例で話しています。
「テストで50点を取る」という目標なら、49点は未達で、51点は達成です。
誰が見ても同じ判定になります。
これが「テストでいい点を取る」だったらどうなるか。
50点を取ったとき、丸をつけるか、罰をつけるか。その日の気分で変わります。
判定できない目標は、達成もできません。
やったことは同じでも、達成した実感だけが手元に残りません。
1数字は、だいたいこの3つに収まります
- 回数 … 何回やるのか
- 期間 … いつまでの話なのか
- 量 … どこまでいったら終わりなのか
この3つのどれかで書けます。そして、自分にとって覚えやすい数字にしておいたほうがいいです。
思い出せない数字は、判定に使えません。
実際に、こう書いていた人がいます
岡田さんは、うつ病で会社を辞めたあとにこのコーチングを受けた人です。
受講前は、組織に所属していない自分がまったく想像できない、と話していました。
90日後、今の目標を聞いたときの答えがこれです。
「2026年の12月31日までに、SNSの発信で月商100万円を達成している。それが僕のなっている状態です」
岡田さん・受講後
期限があります。手段があります。
数字があります。そして「なりたい」ではなく、「なっている状態」で終わっています。
ここまで書いてあると、今日やることが自動的に決まります。
岡田さんは毎日、SNSの発信を続けています。
1自信があるから書けるのではありません
岡田さんが、続けて話していたことがあります。
「いけるだろうな、という感じがあるんです。毎日読み上げているからだと思うんですけど」
岡田さん・受講後
毎日読み上げているから、いけると思っている。
順番が逆に見えるかもしれませんが、これで合っています。
自信ができてから書くのではありません。
書いたものを毎日入れ続けているから、そう思えるようになります。
現在形で書くというのは、そういう作業です。
達成した日の1日を、そのまま書きます
最後に、もう一段あります。その数字を達成したとき、自分がどんな1日を過ごしているか。
そこまで書いておきます。
音声では、経営者の例をこう続けています。
売上が5000万円あり、週に2回働き、残りは事業に必要な外部の活動をしている。
週末は家族と過ごし、夜は家族と食事をする。
1日の流れでもいいですし、そのときの感情でもいいです。
行動でも、結果の数字でもかまいません。
数字だけで止めると、達成したあとの風景が抜けます。
風景がないと、何のためにその数字を追っているのかが、途中で分からなくなります。
ここまで書いたものが、あなたの行き先の軸になります。
迷った日に戻ってくる場所は、この文章です。
まとめ
今回は、目標の書き方について書きました。
順番は3つです。現在形で書く。
風景が浮かぶところまで具体的にする。数字を入れる。
この3つが揃うと、目標は読み物ではなくなります。
書いても動かなかったのは、あなたの意志が弱かったからではありません。
なりたい、で止めていたからです。語尾を変えるところからで、十分だと思っています。
久田 晃目標は、願望ではなく状態で書きます。
なりたい、を、である、へ
最大120分。今の状態と、90日後にどうなっていたいかを一緒に整理します。
無理な営業はしません。顔出しも不要です。